畳之下新聞

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武雄市のTSUTAYA図書館は、なぜ2年連続赤字なのか

通称TSUTAYA図書館として有名な武雄市図書館が、2年連続赤字運営であると報道されました。

www.saga-s.co.jp


(追記) 2016年7月には3年連続赤字運営であると報じられました。www.saga-s.co.jp


「図書館が赤字」というと不思議に思いますね。

武雄市図書館は、TSUTAYA図書館と呼ばれる通り、指定管理者制度を使用して、民間企業であるカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が運営しています。

CCCは、武雄市から図書館の指定管理料として固定の金額を受け取り、その指定管理料の中で人を雇い、図書を購入するなど、図書館を運営するわけです。

ところが、指定管理料を超える費用がかかったため、2年連続赤字運営が続いているというわけです。

指定管理制度は、公共施設の運営に幅広く導入されており、図書館もその限りではありません。

武雄市図書館は、どのような収支構造なのか、そしてなぜ2年連続赤字なのかを、推定してみたいと思います。

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武雄市の小学生が使っているタブレットにバナー広告が入っている件

TSUTAYA図書館でおなじみの佐賀県武雄市が、市内の全児童にタブレットを無償貸与すると発表して話題になったのはちょうど1年前の事です。

事前に授業の動画などで予習をした上で授業にのぞむ「反転学習」とよばれる学習スタイルを導入するというのが目的でした。

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佐賀県知事選とネット選挙(下) 違和感を共有した~ネット選挙の現実

この記事は以下のエントリの続きです。まだお読みで無い方は、先に(上)からお読みください。
佐賀県知事選とネット選挙(上) 違和感が人を集めた~ひまじんうんことYahoo!ブリーフケース - 畳之下新聞

自治体ソーシャルデバッグ」という概念

武雄クラスタの規模が大きくなったことで、武雄市周辺の施策について、多面的な検証ができるようになっていました。

たとえば、自治体通販であれば、Web技術者はコーディングの問題点を、セキュリティ技術者はXSSを、インフラ技術者はサーバの設定を、EC経験者は商品コピーを、特定商取引法計量法まで、短時間に、さまざまな角度から専門的な指摘を行うことが出来るようになっていました。

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