【注意喚起】「コピペ疑惑」のあるWeb制作会社と付き合ってはいけない
今や数え切れないほど存在するWeb制作会社。
大手から個人事業まで、一説では国内に1万社以上存在するといわれています。
競争は激しく、それぞれの強みを生かしながら、生き残りに必死です。
そんな中、画期的な戦略で注目を集めている会社が MS社です。
主語のない文章
MS社のサイトにアクセスすると、最初に飛び込んでくるのが、会社のキャッチフレーズですが、いきなり意味不明です。
MS社
デジタルメディアが拡大し続ける現代において、幅広いターゲットに大きな影響力を与えています。
「メディアスターツ」ではテレビ業界出身の専門スタッフが、知見によるノウハウを活用し、最適なメディアリレーションをご提供します。
「デジタルメディアが拡大し続ける現代において、幅広いターゲットに大きな影響力を与えています。」と、主語が読み取れない意味不明な日本語が書かれていますね。
ところが、ほぼ同じ文章が書かれている会社がありました。
東京都のPR会社 OP社
デジタルメディアが拡大し続ける現代においても、幅広いターゲットに大きな影響力を与えるメディアは、やはりテレビではないでしょうか。
オズマピーアールではテレビ業界出身の専門スタッフが、知見によるノウハウと各局キーマンとのネットワークを活用し、最適なメディアリレーションをご提供します。
OP社は、テレビに強い実績豊富なPR会社です。
OP社のサイトにある文章では、主語は「テレビ」だとしっかり読み取れますね。
MS社の文章はOP社からのコピペ?
MS社のサイトにある文章は、OP社の文章から「テレビ」と「各局キーマンとのネットワーク」を削除しただけの、よく似た文章に見えます。
ただ、まるまる同じというわけではないので、コピペを疑うには証拠不足なのは否めないでしょう。
「他にはないクオリティ」
MS社の強みはテレビ番組の制作で培った「動画作成」のようで、トップページにも大きく書かれています。
MS社
高クオリティで低コスト、確かな面白さを実現
映像制作、コンテンツ提供、番組制作からYouTubeプロデュースまで幅広く行っています。
是非気軽にお声がけください。
他にはないクオリティと価格を実現いたします。
「確かな面白さ」が唐突に思えますが、「業務領域の幅広さ」や「他にはないクオリティと価格」をアピールしている文章ですね。
しかし、この文章も、よく似たものが見つかりました。
東京の映像制作会社 MB社
高クオリティで低コスト、確かな面白さを実現
お笑い・落語を軸に、コンテンツ提供、映像制作、番組制作からYouTubeプロデュースまで幅広く行っています。
お笑い・落語に限らず真面目な映像制作案件も多数行っています。是非気軽にお声がけください。
他にはないクオリティと価格を実現いたします。
MB社は、自社の配信サービスや航空会社の機内番組を制作するなど、お笑いと落語に特化した映像制作会社です。
豊富なノウハウを生かして、クオリティの高い映像を作ってくれそうです。
MS社の文章はMB社からのコピペ?
MS社のサイトにある文章は、MB社の文章からお笑い・落語の要素を削除しただけの、ほぼ同じ文章に見えます。
ただ、100%同じというわけではないので、コピペだと断定するには、まだ弱いかもしれません。
仮にコピペだとしたら、別の意味で「他にはないクオリティ」だと思います。
「ありゆるすべて」
MS社は動画制作が差別化ポイントのようで、プロフェッショナルパートナーとしてフルサポートするとサイトに記載されています。
MS社
動画のありゆるすべてのスペシャリストとして
お客様の動画マーケティング戦略を達成するための最適な動画制作をいたします。
長年の動画ノウハウとストラテジーに基づき「動画効果の最大化」を実現するためのプロフェッショナルパートナーとして企画から制作、配信設計、効果測定まで動画に関する全てをフルサポートいたします。
MS社は、自社を「動画のありゆるすべてのスペシャリスト」とアピールしていますが、気になるのが「あらゆるすべて」でも「ありとあらゆるすべて」でもない「ありゆるすべて」というという個性的な言い回しです。
この「ありゆる」という言い回しを含めて、ほぼ同じ文章が他社のサイトにもみつかりました。
MO社
動画のありゆるすべてのスペシャリストとして
モバーシャルは、お客様の動画マーケティング戦略を達成するための最適な動画制作をいたします。
長年の動画ノウハウとストラテジーに基づき「動画効果の最大化」を実現するためのプロフェッショナルパートナーとして企画から制作、配信設計、効果測定まで動画に関する全てをフルサポートいたします。
MO社は、大手企業の実績も豊富な動画制作会社です。
長年動画制作に携わってきたMO社は、幅広いノウハウでサポートしてくれそうです。
他のページには「あらゆる」とかかれているので、単純にあらゆる と 入力したいところを、ありゆる とタイプミスしてしまったのでしょう。よくある話です。
MS社の文章はMO社からのコピペ?
MS社のサイトにある文章は、MO社の文章から会社名を削除しただけで、MO社のタイプミスも含めて、まったく同じ文章に見えます。
コピペを疑ってもいいレベルだとは思いますが、一字一句同じというわけではないので、まだコピペ疑惑といったところでしょうか。
テレビ番組制作は他社の実績?
MS社は、テレビ番組の制作をおこなっているようです。
タレントのキャスティングから制作までを一貫して対応できる、いわゆる番組制作会社の機能を持っているようです。
MS社のサイトには、制作実績が紹介されています。
MS社
制作実績のご紹介
ホームテレビ映像株式会社の制作実績をご紹介します。
※掲載事例は一部になります。詳しくはお問合わせ下さい。
おや?
MS社ではない会社の制作実績が紹介されていますね?
このH社は実在しています。
広島県の番組制作会社 H社
制作実績
ホームテレビ映像株式会社の制作実績をご紹介します。
※掲載事例は一部になります。詳しくはお問合わせ下さい。
H社は広島のテレビ局向けに番組を制作している、系列の番組制作会社です。
もちろん、多数の制作実績あるのは言うまでもありません。
MS社の文章はH社からのコピペ?
一致率は100%ですね。
社名部分を修正するのさえ、面倒くさくなったのでしょうか。
なお、パクリ疑惑のあるコンテンツがまだまだ多数ありますが、疲れたのでここまでにします。
コピペの何がダメなのか
インターネットにコンテンツを公開すると、ほどなくGoogleの検索エンジンに登録され、検索に表示されるようになります。
しかし、公開したコンテンツが、すでにあるサイトと同じコンテンツだった場合は「重複コンテンツ」として認識される場合があります。
「重複コンテンツ」として判断されてしまうと「価値のないコンテンツ」であるとして、Google検索の順位が落ちたり、そもそも検索結果に表示されなくなったりすると言われています。
近年では官公庁や大企業に似せたサイトが大量に確認されており、フィッシングなどの犯罪に巻き込まれる可能性も指摘されるなど、コピペサイトへの警戒が強まっています。
コピペコンテンツでサイトを作っても、何の意味もないのです。
これは、Web制作の業界では通説であり、いわば「禁じ手」です。
また、コピペした側がペナルティを受けるのであれば自業自得ですが、コピペされた側が重複コンテンツとして判断されるケースもあります。
コピペされた側の企業にまで多大な損害を与えることになりますね。
もちろん、法的にどうなのか、道義的にどうなのかという論点もあります。
コピペコンテンツを堂々と使っているWeb制作会社とは付き合うべきではありません。
MS社は誰の会社?
MS社の代表者は、長谷川豊氏だそうです。
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